その他:結納・結納返しの準備

  結納 ・ 結納返し の購入で 気をつけること

 1.  早めに準備する。

  結納品は手作りのため店頭ですぐにご用意できないものもあります。
  余裕をもって準備できるよう、結納当日の1ヶ月程度前には注文する事をおすすめします。
  できれば、日取りが決まったら一度すぐに結納店へ行き、結納の行ない方や地元の風習を確認し、ある程度の下準備や見積もりをしておくと良いと思います。

 2.  ご両親の考えを尊重し、よく相談する。

  結婚生活はただ楽しいものではなく、特に女性にとっては出産・子育て家事など、苦労も多いものです。女性側のご両親にとっては、育てた娘が他家へ嫁いで行くのは、嬉しい半面、とても寂しいものです。
  そういう「現実的な結婚生活の経験者」として、また「子供を育てた親」として、ご両親「結婚のけじめとして、きちんと挨拶しなくてはいけない」ということをよくご存知だと思います。
  また、結納は、もともと両親が行なうことであり、結婚までに親として子供にしてあげられる最後の行事です。男性側のご両親として、自分の息子の結婚はとても嬉しいものであり、「よい記念になる結納をさせてやりたい」と思う方も少なくありません。
  是非ともご両親とよく相談し、よい記念になる結納を準備して頂きたいと思います。
  もし、ご両親に「最低でもこれくらいの結納はしたほうがいい」というお考えがあり、ご本人と意見が合わない場合は、できるだけご両親の意見を尊重していただけると良いと思います。

 3.  同じ値段なら、なるべく立派で華やかな物を選ぶ。

  結納品はお祝い品であり、縁起物です。特に女性側にとって一生に一度の大切なものです。
  相手への挨拶の気持ちを形で表わしたものであり、大きく華やかなほど縁起が良いとされています。
  無理に大きなものを用意する必要はありませんが、同じ値段ならばできるだけ大きく華やかな結納品をお選び下さい。
  また、結納店では、挨拶の仕方や地域の風習、結納品の意味など、聞けばいろいろ説明してもらえると思います。結納の時しか聞く機会の無いことだと思いますので、是非色々聞いてみてください。

 4.  地域独特の風習がある場合は、あらかじめ先方に伝えておく。

  結納は、地域によって異なります。
  大きく分けて、中部・北陸地方から西では大きく華やかな結納品を用い、関東地方では小さめの結納品を用いる傾向にあります。
  関西・近畿地方は公家文化と結納発祥の地なので、「広蓋盆」を使った丁寧なあいさつを行ないます。
  他にも、「お茶を飾る(九州地方)」「サーターアンダギーを飾る(沖縄地方)」など、独特の風習をもつ地域があります。
  結納や結納返しは、基本的には、持って行く側が、自分の地域の風習で用意すればよいものですが、頂いた結納を親戚や近所へ披露する場合もありますので、相手の地域に独特の風習があれば、分かる範囲で取り入れると良いと思います。
  また女性側「こちらの結納の風習で、これだけはやってほしい」という希望があれば、男性側へ「こちらはこういう風習です」と伝えても失礼にはなりません。
  両家で結納の風習が異なる場合は、事前に結納店などで確認し、対応できる範囲でより丁寧に行う側・独特な風習のある側に合わせるのが、円満に結納を行なうコツです。

 5.  相手方に細かな事まで相談しない

  結納は男性側の「どうかお嫁に来てください」という気持ちを形にして持参するものです。相手から欲しいと頼まれて持って行くものではありません。
  女性側からすれば、「結納はどうしましょうか?」「結納品として○○と○○を用意するのですがどう思いますか?」など細かく相談されても、貰う側として「欲しい」とも「要らない」とも答えようが無い場合が多いのです。実際にどう思っていようと「簡単で結構です」としか言いようがないのです。
  男性側は、「相手が簡単でいいと言ったから、簡単な結納を用意した」という相手任せの考えでなくではなく、結婚生活の楽しみも苦労も全部受け入れてこちらへ嫁いでくれる相手に対し、「自分達にできる最上級の挨拶として、これくらいの結納は用意したい」という気持ちで結納品を選んで下さい。