結納・結納返しの手順  オプション

  固めの杯(さかずき)

  結納の挨拶の後(食事の前)、女性本人 が 屠蘇器 を運び、男性側父親から順番に杯を受けてもらう儀式です。女性側で行なう、食事の前の儀式です。
  本来の結納の挨拶には含まれませんので、必ず行なう必要があるわけではありませんが、
  自宅の和室で、振袖を着て行なうと、特に 女性本人 と 両家の父親にとって、とても良い思い出になります。
  屠蘇器 はお正月用のものを使います。
  新たに購入して固めの杯として用いたものを、女性本人に嫁入り道具の一つとして持たせるのも縁起が良いです。

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  手  順

男性側 女性側
@   静かに待ちます。   結納の挨拶後(指輪の受渡し後)に、行ないます。

  父親:「先ほどは結構なご結納を頂きまことにありがとうございました。婚約を祝いまして娘○○より、固めの杯(さかずき)をさせて頂きます。なお、杯は略式にて行なわせて頂きます」

  女性本人は、一度退席し、屠蘇器を運んで来ます。(中身の清酒は、結納に飾ったお酒でも、別のお酒でも構いません)
A
  女性側本人屠蘇器を運んで部屋に入ります。
  入室の際に、両手をついて一礼します。
  入り口が遠い場合は、左図のような下座側の位置まで移動して一礼すると良いでしょう。

  屠蘇器を両手で持ち、まず、男性側父親の前へ移動します。
  お酒を注ぐ順番は、男性側父→〃母→〃本人→女性側父→〃母 です。
B
  屠蘇器は「相手の前に置いたときに相手側から絵柄が正しい向きに見える」ように持ちます。

  相手の前へ座り、屠蘇器を置きます。

  (酒を注ぐ人数分、BからNまでを繰り返します)
C
  屠蘇器を置いたら、一礼します。
  女性本人「本日はまことにありがとうございました」
  (自分のために結納の儀式をしていただいた感謝の気持ちで行ないます)
D
  略式なので、真ん中の杯だけを使います。  女性本人が、使わない杯を外します。

  まず、杯台(さかずきだい)から一番上の杯を取り・・・。

(注)DからHまでの動作は、最初に1回だけ行ないます
    (真ん中以外の杯を外したら、あとは最後までそのままです)。
E
  反対の手で、真ん中の杯を取り・・・。
F
  一番上の杯を戻し・・・。
G
  2枚重ねた方の杯を取って、真ん中の杯だけを杯台に戻します。
H
  2枚重ねた杯は、使わないので盆に置きます。(最後までそのままです)
I
  女性本人が杯台を持ち上げ、相手に杯をすすめます。
J
  受け手は、杯を両手で取ります。杯を持ち上げたまま、酒が注がれるのを待ちます。
  女性本人は、杯台を盆に置き、銚子を取ります。
K
  女性本人は、銚子を両手で持ち、杯に3回で注ぎます。
  1回目、2回目は注ぐマネだけをして、3回目で適量を注ぎます。
  注ぎ終わったら、銚子を盆に置き、相手が飲み干すのを待ちます。

  受け手は3口で飲み干します。
  (一口目と二口目は口をつけるだけにし、三口目で飲み干します)
L
  相手が飲み干したら、女性本人杯台を両手で差し出します。
  受け手は杯台に杯を戻します。
M
  杯台を盆に置き、お互いに一礼します。
N
  そのまま真ん中の杯だけを杯台にのせた状態のまま、お盆を持ち上げ、次の人の前に移動します。
  (全員が同じ杯で飲みます)

  Bから繰り返します。
O
  女性側母親まで終わったら、そのままお盆を持ち、下座側で一礼し、女性本人は退席します。
  女性本人が退席したら、女性側父親が終了の合図をします。
  女性側父親:「ありがとうございました。」

  儀式終了です。