結納・結納返しの日取りを決める
結納 の日取り

結納の日取りは、
- まず、結婚式の挙式日を決め、
- 結婚式場を予約して(これが一番大事です)、
- 挙式日から逆算して約半年前で結納の日取りを考えます。
そして、結婚・結納についてのスケジュールは男性側がリードして進めます。
結納の日にちは、男性側があらかじめ候補日を3つほど選んでおき、女性側に都合を確認して決定します。
(こうすれば、する・しない等で両家が混乱せず、最もスムーズに決められます)
なお、結納の日取りを決める際に、男性側が絶対にしてはいけないこと は、次の2つです。
- 女性側に「結納をしたいか」「どんな結納がよいか」を聞く。
- 「結納返しは要らない」と言う。
2.については、相手に負担をかけさせない思いやりのつもりで言う男性も多いですが、「嫁はもらうが親戚付き合いはしません」という意味があるので、大変失礼な言葉となります。
結納返しについては、男性側からは何も言わず、女性側に任せましょう。
また、女性側も、「置き場所に困るような豪華な結納が来たらどうしよう」「お返しはどうしよう」と心配する必要はありません。現在の結納は昔と比べてコンパクトですし、結納返しは基本的に結納よりも質素な飾りを使用し、自分の地域の風習で行えばよいので、それほど難しくありません。悩まずに結納店にお気軽にご質問下さい。
結納は、地域ごとに風習の違いがありますので、まずは、地域の風習に詳しそうな結納店に相談することをおすすめします。
本や雑誌は、執筆者がどの地域の風習を参考にしたかによって全く内容が異なり、またひどい場合には、異なる地域の風習を混ぜて書いたり、本来の風習に無い変な行い方を提案していたりするので、そのまま信用するとかえって混乱する場合があります。
日柄(六曜)の選び方

結納の日取りは、できるだけ日柄(六曜)の良い日を選びます。
六曜は、もともとは中国の暦に吉凶判断の占いをあてはめたものが日本人の吉凶判断として定着したものです。
せっかくの結納ですので、縁起が良いに越したことはありません。できるだけ取り入れましょう。
なお、まずは両家の都合が良いことが先決ですので、どうしても両家の都合と日柄がうまく重ならない場合は、両家の都合を優先して下さい。そういう場合は、日柄が良くない日でも、都合よく解釈することで「日柄は悪くない」とすることができます。
日柄は6つあり、その意味は以下の通りです。
日柄 | 読み方 | 意味 | |
---|---|---|---|
大安 | たいあん、 だいあん | 万事良し | 結納に最適。何事にも良い吉祥日 |
友引 | ともびき | 慶事に良し | 結納に最適。「友を引く」ので慶事は良いが、葬式など凶事は避ける。 |
先勝 | せんかち、 さきかち | 午前が吉 | 午前は大安と同じ吉日、午後は凶。何事も急ぐのが吉 |
先負 | せんまけ、 さきまけ | 午後が吉 | 午後は大安と同じ吉日、午前は凶。何事も急ぐのは凶 |
仏滅 | ぶつめつ | 悪日 | もとは「空亡」「虚亡」といい、全てが滅び無に帰す(リセットされる)凶日 |
赤口 | しゃっこう, せきぐち | 悪日 | 赤舌日(しゃくぜつにち)ともいい、六曜を司る「赤舌神」の使役する鬼神が人の行いを邪魔するので万事失敗する凶日。公事・訴訟・契約は避ける。 |
反対に、結納に向かない凶日は「仏滅」「赤口」です。
「先負」は、午後なら吉日ですが、一般的に結納は午前中に行うので、他に日柄の良い日を選べるのであれば避けたほうが良いです。
もし、「先負」「仏滅」「赤口」のどれかで選ばなければならない場合は、まず「先負」、だめなら「仏滅」、それでもだめなら「赤口」、の順で選びます。
「先負」はもともと吉日の要素がありますし、「仏滅」は「滅びリセットされる=再生」として仏教では吉日とする考え方もあります。「赤口」は「何事もうまく進まない」凶日で、「仏滅」よりも悪いです。
日柄の良くない日に結婚式や結納を行う場合は、「午前中は前日午後の日柄と重なる」「午後は翌日午前の日柄と重なる」として、下記のように「日柄は悪くない」と都合よく解釈します。
日柄 | 読み方 | このように都合よく解釈する | |
---|---|---|---|
先勝 | せんかち、 さきかち | 午前が吉 | 「先勝」の翌日は必ず「友引」。午後に結納や結婚式を行う場合は、「午後は翌日の日柄(友引)と重なるので悪くはない」とする。 |
先負 | せんまけ、 さきまけ | 午後が吉 | 「先勝」の前日は必ず「友引」。午前に結納や結婚式を行う場合は、「午前は前日の日柄(友引)と重なるので悪くはない」とする。 |
仏滅 | ぶつめつ | 悪日 | 「午前は前日午後の日柄(先負=午後は大安と同じ)、午後は翌日の日柄(大安)と重なるので悪くはない」とする。 |
赤口 | しゃっこう, せきぐち | 悪日 | 「午前は前日の日柄(大安)、午後は翌日午前の日柄(先勝=大安と同じ。たまに先負となるので注意)と重なるので悪くはない」とする。 翌日が「先負」のときは、日柄を気にせずに行うしかありません。 |
- 「仏」 ・・・ 仏滅
- 「大」 ・・・ 大安
- 「赤」 ・・・ 赤口
- 「勝」 ・・・ 先勝
- 「負」 ・・・ 先負
- 「友」 ・・・ 友引
- 同時返し(結納と同日)
- 結納を頂いて1〜2か月後
- 荷入れ(新居へ婚礼荷物を運ぶ日、一般的に挙式の1週間前)のときに行う
- 1度で済むので日程調整や準備が楽。
- 食事代などの費用が1回分で済む。
- 結納をもらう前に結納返しを準備するので、最適な結納返しが準備しにくい。
- 当日、結納金の額を確認する必要があり、手順が少し煩雑になる。
- 女性側ご両親にとっては、男性側の住まいや生活環境を確認する機会が無くなる。
- 結納に応じて最適な結納返しを準備できる。
- お互いに相手先へ出向くことで、それぞれの住まいや生活環境などを確認できる。
- 日程調整を2回行う必要がある。
- ホテルなどの予約や食事の費用が2回分かかる。
- 1.同時返し
- 結納の日にちが決まり次第できるだけ早めに、男性側に「結納返しは、同時返しで行ないます」とだけ伝えます。
- 2.結納を頂いて1〜2か月後
- 女性側であらかじめ候補日を3つほど考えておき、結納の食事の席で男性側の都合を聞いて、その場で決定します。
(これが一番スムーズにまとまります)
結納返し の日取り

結納返しをどうするかは、女性側で決めます。
このとき、男性側に 「結納返しはどうしましょうか」「結納返しは要りますか?」などと絶対に聞いてはいけません。
「婚約」は、両家で取り交わしてはじめて成立するものであり、男性側に「要るかどうか」を聞いて持って行くものではありません。
結納返しの日取りについては、次の3つの選び方があります。
昔は両親と同居する場合が多かったため「荷入れのときに一緒に持っていけば二度手間にならない」として 3. が多かったのですが、@結納返しを飾る実家と新居が別の場合が多い、A挙式の1週間前なので遅い、B荷入れの運搬作業があり慌ただしい、C婚礼荷物が少なくなり現在では荷入れ自体を大きく行わない、などの理由で、現在では 1. か 2. がほとんどです。
当店としても、3. は上記@〜Cの理由からお勧めしません。
1. と 2. は、それぞれ下記のような良い点・悪い点があります。
状況に応じて女性側の判断で選んで下さい。
結納返しの日取り | 良い点 | 悪い点 |
---|---|---|
1. 同時返し |
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2. 結納後1〜2ヶ月以内 |
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遠方同士の場合は、敢えて 「2. 日を改めて」 で行うことをお勧めします。嫁ぎ先の雰囲気や土地柄の違いなどを少しでも実感できて、女性側本人だけでなくご両親にとっても貴重な機会となります。また、風習の違いによって戸惑うことも少なくなります。
なお、本人や両親のスケジュールが忙しく調整しにくい場合は、できるだけ「1. 同時返し」 にして下さい。
女性側の考えがまとまったら、次のように男性側へ伝えます。