お食い初め の 行ない方
お食い初めは、子供 の 生後 約100日目 で行なう 「食べ物に困らないように」「丈夫な歯が生えるように」との祝い事で、歯固め とも言います。
あまり厳密な日数にこだわらず、日柄や子供の体調などに応じて、だいたい生後3ヶ月〜4ヶ月で歯が生え始めたら行うと考えれば結構です
初喰い膳に料理を盛り付け、子供に食べさせるマネをします。
歯固めの石を子供の口につける(または、石に触れたハシを口につける)ことで、「石のように丈夫な歯が生えるように」と願います。
使用したお膳は、子供の節句や誕生日に使います。
子供の記念日に自分用のお膳でごはんを食べさせることで、食事のマナーや箸の使い方が身に付きます。
あまり厳密な日数にこだわらず、日柄や子供の体調などに応じて、だいたい生後3ヶ月〜4ヶ月で歯が生え始めたら行うと考えれば結構です
初喰い膳に料理を盛り付け、子供に食べさせるマネをします。
歯固めの石を子供の口につける(または、石に触れたハシを口につける)ことで、「石のように丈夫な歯が生えるように」と願います。
使用したお膳は、子供の節句や誕生日に使います。
子供の記念日に自分用のお膳でごはんを食べさせることで、食事のマナーや箸の使い方が身に付きます。
1. お食い初めの手順
- 【 準 備 】
-
「歯固め」の石 を用意します。
石は、氏神様の神社の境内で人が歩かない(踏まない)ところから拾ってきます。
地域によっては「小石を三つ」と決まっているところもあります。
拾った石は、お食い初めを終えた後、もとの神社の境内へ返します。
食い初め膳 は、新品 を用意します。
膳の色は、昔は 男子は朱色、女子は黒色 (朱は黒よりも上位の高貴な色) とされていましたが、現代では 男女の区別無く 好きな色や図案のもので構いません。
- 【 食べさせる人 】
-
親族で一番長寿の人(おじいちゃん・おばあちゃん)が、ひざに赤ちゃんを抱いて、箸で食べさせる真似をします。
長寿にあやかるという意味です。
男の子 なら おじいちゃん、女の子 なら おばあちゃん が食べさせるのが正式です。
- 【 食べさせる順番 】
-
飯→汁→飯→魚→飯→汁 の順に 三回 繰り返して食べさせる真似をします。
その後、歯固めの石 に箸を触れて、その箸を赤ちゃんの歯茎にそっとあてます。
(石のように丈夫な歯が生えるように、との縁起です)
皆で会食する場合は、ここまでの行事を終えた後、全員が食べ始めます。
2. 器の名称と使い方
「食い初め膳」 は、和食作法 の 「本膳料理」 と同じ器の組み合わせです。
本膳料理 と同じく 「一汁三菜(いちじゅうさんさい)」 という作法にもとづいて盛り付けます。
あまり難しく考えず、ご家庭の食器で 飯・汁・おかず というように、家庭料理の感覚で盛り付けても結構です。器の数も自由で構いません。
詳しくは、下の方の 「一汁三菜」の盛り付け方 をご参照下さい。
なお、「腰高」には、普通の「一汁三菜」では漬物などを盛り付けますが、「お食い初め」では、縁起物として「歯固め(石)」と「梅干し」を盛り付ける場合が多いです。
本膳料理 と同じく 「一汁三菜(いちじゅうさんさい)」 という作法にもとづいて盛り付けます。
あまり難しく考えず、ご家庭の食器で 飯・汁・おかず というように、家庭料理の感覚で盛り付けても結構です。器の数も自由で構いません。
詳しくは、下の方の 「一汁三菜」の盛り付け方 をご参照下さい。
なお、「腰高」には、普通の「一汁三菜」では漬物などを盛り付けますが、「お食い初め」では、縁起物として「歯固め(石)」と「梅干し」を盛り付ける場合が多いです。
- 親碗(おやわん)
- 左手前に置きます。
ご飯を盛り付けます。 - 汁椀(しるわん)
- 右手前に置きます。
味噌汁やお吸い物など、汁物を盛り付けます。 - 平椀(ひらわん)
- 左奥に置きます。
煮物などの温かい料理を盛り付けます。
焼き魚用に別の皿を用意しない場合は、平椀に焼き魚を盛り付けます。 - つぼ椀(つぼわん)
- 右奥に置きます。
膾(なます)、胡麻和え、酢の物などの冷たい料理を盛り付けます。
お作り(刺身)を盛り付ける場合も、つぼ椀に盛り付けます。 - 腰高(こしだか)
- 真ん中に置きます。
歯固め(石)と梅干しを盛り付けます。
普通の本膳料理では漬物や酢の物など軽いおかずを盛り付けます。
「歯固め(石)」は「石のように丈夫な歯が生えるように」との縁起物です。
「梅干」は、「シワができるまで長生きするように」という縁起物です。
3. 盛り付けの例
一汁三菜の作法 にもとづいた、「食い初め膳」の盛り付け の一例です。
お膳の形 にこだわらない場合は、ご家庭にある食器で、ごはん・主菜・副菜 をバランスよく盛り付けていただければ結構です。
詳しくは、下の方の 「一汁三菜」の盛り付け方 をご参照下さい。
※ 盛り付けるときは 次のような点に気をつけます。
お膳の形 にこだわらない場合は、ご家庭にある食器で、ごはん・主菜・副菜 をバランスよく盛り付けていただければ結構です。
詳しくは、下の方の 「一汁三菜」の盛り付け方 をご参照下さい。
- 親碗(おやわん)
- 白飯、赤飯、小豆粥など。
- 汁椀(しるわん)
- すまし汁、お吸い物、味噌汁など。縁起物としてハマグリや海老などを入れることもあります。
- 平椀(ひらわん)
- 野菜の煮物など。
正式には、写真のように、焼き魚は別の器に盛り付けますが、別の器を用意しない場合は、平椀に焼き魚を盛り付けます。
- つぼ椀(つぼわん)
- 膾(なます)、胡麻和え、酢の物など。
- 腰高(こしだか)
- 歯固め(石)と梅干しを盛り付けます。
歯固めと梅干を平椀や別の器に盛り付ける場合は、漬物や酢の物など軽いおかずを盛り付けます。
※ 盛り付けるときは 次のような点に気をつけます。
- できるだけ季節の旬の食材を使います。
- 食材が偏らないよう、野菜・魚・海のもの・山のものが入るようにします。
- 現在の「お食い初め」は、ご飯を食べさせる「お食い初め」に、魚を食べさせる「魚味祝い」という儀式 が一緒になった形で伝承されているようなので、できれば肉よりも魚を盛り付けるのが良いとされます。
- 高価な食材でなくても構いません。 地元でとれる農産物・魚介類などを使いましょう
4. 食い初めに よく使われる食材
食い初め によく使われる 縁起の良い食材 の一例です。
石 と 鯛 がよく用いられますが、家にある普通の食材で準備していただいても問題ありません。
石 と 鯛 がよく用いられますが、家にある普通の食材で準備していただいても問題ありません。
- 石(歯固め)・・・「石のように丈夫な歯が生えるように」の意。
食材ではありませんが、儀式として用います。
小石を3ヶ 盛り付けるのが正式です。 - 鯛 ・・・ 「めでたい」の意。尾頭付きの焼き物、または、切り身の吸い物、煮魚など
- 梅干 ・・・ 「しわができるまで長生きするように」の意。腰高に盛り付けたり、平椀に添えます。
- 海老 ・・・ 「腰が曲がるまで長生きできますように」の意。
- はまぐり ・・・ 魔よけ・厄除け、貝殻が一対でぴたりと合うことから女性の貞操の意。お吸い物など。
- 豆 ・・・ 「まめ(健康)」の意。豆ごはんや煮豆など。
- 昆布 ・・・ 「よろこぶ」の意。幸運に恵まれるように。
- 蛸 ・・・ 「多幸」の意。煮蛸・ゆで蛸をつぼ椀に盛り付けたり、酢の物に和えたりします。
- 栗 ・・・ 「勝ち栗」として、運が開けるようにとの意。
5. 一般的な「一汁三菜」の盛り付け方 (参考)
食い初め膳 の 盛り付け の参考として、基本となる「一汁三菜」 の作法 を紹介します。
「一汁三菜」には、「本膳料理」 と 「現代家庭料理」 の 2種類 があり、どちらの作法でも構いません。
「本膳料理」 は 和食の伝統作法 から、「現代家庭料理」 は 栄養バランスを考えた 日常の家庭料理 から、考えられています。
【 本膳料理 正式 】
「本膳料理」の「一汁三菜」の作法では、焼き物(焼き魚)をお膳とは別の器に盛り付けるのが正式です。
本膳料理では「ご飯」がメインとなり、その「付き添い」として汁物があります(味噌汁のことを「お付け」「御御御付(おみおつけ)」呼ぶのはそのためです。)。
そのため、親碗(飯)と汁椀(汁)は蓋が器の中に入る形、副菜用の平椀とつぼ椀は蓋が外にかぶさる形と、 区別されています。
「一汁三菜」には、「本膳料理」 と 「現代家庭料理」 の 2種類 があり、どちらの作法でも構いません。
「本膳料理」 は 和食の伝統作法 から、「現代家庭料理」 は 栄養バランスを考えた 日常の家庭料理 から、考えられています。
【 本膳料理 正式 】
「本膳料理」の「一汁三菜」の作法では、焼き物(焼き魚)をお膳とは別の器に盛り付けるのが正式です。
本膳料理では「ご飯」がメインとなり、その「付き添い」として汁物があります(味噌汁のことを「お付け」「御御御付(おみおつけ)」呼ぶのはそのためです。)。
そのため、親碗(飯)と汁椀(汁)は蓋が器の中に入る形、副菜用の平椀とつぼ椀は蓋が外にかぶさる形と、 区別されています。
【 本膳料理 略式 】
少し略式にした本膳料理です。
焼き物(焼き魚)を同じお膳に盛り付ける場合です。
左奥の平椀に焼き魚を盛り付けます。
その他は、本膳料理@と同じです
少し略式にした本膳料理です。
焼き物(焼き魚)を同じお膳に盛り付ける場合です。
左奥の平椀に焼き魚を盛り付けます。
その他は、本膳料理@と同じです
【 現代家庭料理 】
現代家庭料理の「一汁三菜」です。
それぞれの器の形は、盛り付ける料理に応じて好みのものを使います。
現代家庭料理の「一汁三菜」です。
- 手前左・・・飯
- 手前右・・・汁物
- 右奥・・・主菜(主なおかず・・・肉や魚など)
- 左奥・・・副菜(野菜など・・・やや重い副菜)
- 真ん中・・・2番目の副菜(酢の物など・・・軽い副菜)
それぞれの器の形は、盛り付ける料理に応じて好みのものを使います。