まめ知識 : 一般的な作法・マナー

  のし紙の表書き

  慶事・一般あいさつ用のし紙は、次の2種類があります。
  外のし(包装紙の外にのし紙をかける)にするのが一般的です。


  【 結び切り 】

  「繰り返さない」という意味があります。
  結婚・結納に関する贈り物、快気祝い・病気見舞い・災害見舞い に用います。
  (結婚や結納は繰り返してはいけません。病気や災害も繰り返してはいけません)
  【 蝶結び 】

  何度繰り返してもよい お祝い事です。
  結婚・結納・快気祝いや見舞い以外は、すべて蝶結びです。
  子供のお祝い(出産祝い、初宮参りや七五三など)や、お歳暮などもこちらを用います。



  弔事用のし紙は、次の2種類があります。
  内のし(のし紙をかけてから包装紙で包む)にするのが一般的です。


  【 結び切り 黒白 】

  一般的には、こちらをよく使います。
  弔事の贈り物やお供え物全てに使えます。
  蓮の模様入りの紙もあります。
  【 結び切り 黄白 】

  関西や中国・四国・九州地方の一部 では、こちらの黄白を使います。
  それ以外の地方で使っても問題ありません。
  弔事の贈り物やお供え物全てに使えます。
  蓮の模様入りの紙もあります。


種類 用途 贈る時期 表書き のし紙
慶事 結婚 結婚祝い 挙式までになるべく早く 寿、御結婚御祝、御祝 結切り
引出物 結婚式当日 寿 結切り
結婚祝いのお返し 挙式後なるべく早く 内祝 結切り
名披露 新婚旅行の後なるべく早く 寿(新婦の名前を書く) 結切り
出産 出産祝い 命名日(生後7日)後から
初宮参り(生後1ヶ月)までの間
御安産御祝、御祝 蝶結び
出産祝いのお返し 宮参り当日またはその前後 内祝(産まれた子の名前を書く) 蝶結び
結婚記念日 銀婚式のお祝い 結婚25年目 寿、御銀婚御祝、御祝 蝶結び
金婚式のお祝い 結婚50年目 寿、御金婚御祝 蝶結び
子供の祝い 初節句のお祝い 半月前頃から当日(男子5月5日、女子3月3日)まで 初節句祝、御祝 蝶結び
七五三のお祝い 半月前頃から当日(11月15日)まで 七五三御祝、御祝 蝶結び
子供の祝いのお返し 当日または当日後なるべく早く 内祝 蝶結び
長寿祝い 還暦祝い 数え年61歳 御還暦祝、寿、御祝 蝶結び
古希の祝い 数え年70歳 御古希祝、寿、御祝 蝶結び
喜寿の祝い 数え年77歳 御喜寿祝、寿、御祝 蝶結び
傘寿の祝い 数え年80歳 御傘寿祝、寿、御祝 蝶結び
米寿の祝い 数え年88歳 御米寿祝、寿、御祝 蝶結び
白寿の祝い 数え年99歳 御白寿祝、寿、御祝 蝶結び
長寿祝いのお返し 当日または当日後なるべく早く 内祝 蝶結び
入学 入学祝い 決定後なるべく早く 御入学祝、御祝 蝶結び
お返し 入学後なるべく早く 内祝 蝶結び
卒業 卒業祝い 決定後なるべく早く 御卒業祝、御祝 蝶結び
お返し 当日後なるべく早く 内祝 蝶結び
就職 就職祝い 決定後なるべく早く 御就職祝、御祝 蝶結び
お返し 就職日後なるべく早く 内祝 蝶結び
一般 年中行事 迎春 正月3か日(元日から3日まで) お年賀、お年初、新春御挨拶
(同輩・目下の場合に限り「お年玉」)
蝶結び
中元 7月1日〜7月15日(6月中旬以降でもよい)
または、
7月15日〜8月15日(7月上旬以降でもよい)
御中元、中元御祝儀、粗品 蝶結び
歳暮 12月13日(事始め)〜12月31日 御歳暮、歳暮御祝儀、粗品 蝶結び
見舞 病気見舞 当日 御見舞(短冊のしを用いても良い) 結切り
お返し 全快後なるべく早く 快気祝、全快内祝、内祝 結切り
災害見舞 近火見舞、
水害見舞
など
知ったらできるだけ早く 近火御見舞、水害御見舞
(赤・白を避け短冊形の奉書を用いる)
結切り
挨拶、
誕生日、
クリスマス
手土産 他家を訪問する場合など 粗品、寸志 蝶結び
餞別 できるだけ早めに 餞別 蝶結び
謝礼、答礼 できるだけ早めに 御礼
(リボンの場合は黄色・茶色を避ける)
蝶結び
弔事 葬儀 祭壇・仏前への供え物 葬儀前または告別式当日に持参
(葬儀終了後に持参または送付するときも同じ)
御霊前、御供(仏式・神式・キリスト式)、
御仏前(仏式)、御榊料(神式)

浄土真宗以外の仏教宗派では、四十九日までは「御霊前」、四十九日を過ぎたら「御仏前」とします。浄土真宗では「御霊前」は使わず、「御仏前」のみです。
宗派がわからない場合は「御霊前」で構いません。
「御供」は宗教・宗派や葬儀終了後の日にちに関係なく使えます。
黒白
または
黄白
祭場供養 葬儀当日の会葬御礼・香典返し 志、粗供養
偲び草(神式、キリスト教式)
(「粗供養」は西日本でよく使います。それ以外の地域ではあまり使われません。)
黒白
または
黄白
お返し全般 葬儀後や後日に頂いた香典・供物のお返し全般
法要 四十九日
法要
(満中陰)
法要当日の数日前から当日までに渡す
(法要当日に参列者または縁者に渡す)
志、満中陰志、
偲び草(神式、キリスト教式)
(「満中陰志」は西日本でよく使います。それ以外の地域ではあまり使われません。)
黒白
または
黄白
仏事法要
(○回忌)
法要当日に参列者または縁者に渡す ○回忌志、粗供養
(肩に「亡父」「亡祖母」等と書く)
(「粗供養」は西日本でよく使います。それ以外の地域ではあまり使われません。)
黒白
または
黄白
お返し全般 法要で頂いた香典・お供え の お返し全般 志、粗供養
偲び草(神式、キリスト教式)
(「粗供養」は西日本でよく使います。それ以外の地域ではあまり使われません。)
黒白
または
黄白